品種名:新丹丸(しんたんまる)
丸種育成 やまのいも
在来種に比べて50%増収 営利産地に最適
生研機構UR対策研究開発青果
● 特徴
「新丹丸」は、粘りが強く品質最高の丹波ヤマノイモから選抜・育成した斉一で多収なヤマノイモの新品種です。アオヤマ系在来種約10万個体から特に肥大性と品質に優れた1個体を選り抜き増殖しました。ウイルスフリー(無病)株から種イモを生産しているので、肥大能カが極めて高く、在来種より40~50%多収し、主要な既存品種と比べても多収となります(当社試験)。新規産地への導入にはこの点が特に有利です。多収特性は生産地や年次に関わらず安定しており、作りやすく、秀品率・内部品質(加工特性)とも在来種に遜色ありません。
● 栽培のポイント
1. 種イモの切り方
種イモは竜頭部(頂芽付近)を多めに摘除し(頂芽部を混入すると萌芽が不揃いになります)、皮の割合が多く、切断面ができるだけ小さい切片になるように切り分けます。種イモが大きいほど多収となりますが、収穫イモの形状は劣化します。種イモ重は30~40gで十分です。
種イモは竜頭部(頂芽付近)を多めに摘除し(頂芽部を混入すると萌芽が不揃いになります)、皮の割合が多く、切断面ができるだけ小さい切片になるように切り分けます。種イモが大きいほど多収となりますが、収穫イモの形状は劣化します。種イモ重は30~40gで十分です。
2. 種イモ消毒
病害の予防と種イモ腐敗を防ぐため、種イモ消毒を行ないます。種イモの腐敗は減収に直結しますので、既往の品種と同様に種イモ消毒が欠かせません。
病害の予防と種イモ腐敗を防ぐため、種イモ消毒を行ないます。種イモの腐敗は減収に直結しますので、既往の品種と同様に種イモ消毒が欠かせません。
3. 施肥
定植前に、植穴直下あるいは側条に溝施肥します。萌芽から生育初期は種イモの栄簑で成長します。茎葉繁茂期から新イモ肥大期にかけて肥効が高くなるような施肥が効果的で、緩効性肥料を全量基肥として施用し、10a当たりの施肥成分量は、窒素・リン酸・カリが各30㎏程度とします。8月以降の追肥は、イモの形状を劣化させる可能性があるので、追肥を行なう場合は7月中下旬ぐらいまでとします。
4. 定植
4月中~下旬に切断面を上に向けて植えます。畦高30㎝程度、畦幅120~150㎝、株聞20~30㎝の2条植えとします。1条植えの場合は畦幅を90~120㎝とし、株間もやや狭くします。株間を広くしすぎると、収穫イモが大きくなりすぎ、形状も悪くなります。植え穴の深さは7㎝ぐらいが適当です。
5. マルチング
シルバーマルチなどでのマルチングが高品質イモの生産に効果的です。肥料成分の流亡を防ぎ、抑草効果が期待できるほか、土埋環境の激変を防ぐことで良品生産につながります。
6. 芽かき・誘引
一つの種イモから複数の芽立ちがあると著しく減収しますので、優勢なものを残して他の株ば根元からかき取ります。つるは120㎝ぐらいの支柱にキュウリネットなど誘引します。
7. 潅水
新イモは8月中旬から肥りはじめ、その後1ヶ月の間に急激に肥大します。この期間にイモ肥大に必要な土壌水分を保つことが、良品・多収のための秘訣です。イモ肥大期には畦間に随時潅水し、やや湿った状態を保ちます。9月下旬、新イモ最大肥大期を過ぎたら畦間潅水をやめて排水を良くし、畦間に滞水しないように注意します。この時期の多潅水は新イモの二次肥大を招き、形状が悪くなります。
新イモは8月中旬から肥りはじめ、その後1ヶ月の間に急激に肥大します。この期間にイモ肥大に必要な土壌水分を保つことが、良品・多収のための秘訣です。イモ肥大期には畦間に随時潅水し、やや湿った状態を保ちます。9月下旬、新イモ最大肥大期を過ぎたら畦間潅水をやめて排水を良くし、畦間に滞水しないように注意します。この時期の多潅水は新イモの二次肥大を招き、形状が悪くなります。
8. 病害虫
ハダニは、一度発生すると防除が難しく、早期からの定期的な薬剤防除が必要です。その他、ヤマノイモコガ、ヨトウガなどの害虫が発生します。また、葉渋病や褐斑病の防除にも努めて下さい。
9. 収穫
10月下旬以降、茎葉が完全に枯死したころが収穫期です。茎葉に青みが残る間に収穫したイモは、保存がききません。
※定植期などは、各地の栽培環境や土質により変化しますので、以上を参考にして決定して下さい。